宇多田ヒカル / Goodbye Happiness うたは人の心、想いや願いに心を自由を見る


宇多田ヒカル - Goodbye Happiness

 

 

 自分には我が子というものはないが、大事なひとを失うことの苦しさや辛さを知る。自分自身の分身ともいえるような、我が子とは違うのではないか、と言われると、そうなのかも知れないが、失うことの苦しさや辛さの“何か”くらいは理解できる。

 他人にどう映っているのかは分からないが、大事なものを失うことが苦しく辛いものと十二分に知っている。


 それは、生きるため。

 “ゲーム感覚”とは対極にあったように思う。対峙していたものはどういった考えだったかは知らないが、つねに本気だった。

 “負けることは死ぬこと”なのだと、冗談ではなく本気で考えていた。

 どう映っていたか。滑稽だったか。おかしかったか。

 つねに真剣勝負だったし、“ガチンコ”だった。下手くそに見えていたかも知れないが、ひとり、ないしふたりでともに考え、行動に移していた。支えあいながらともに勝負していた。

 

 下手くそだったかもしれないし、不格好だったかもしれないが、つねに真剣勝負だった。その真剣さで苦しめていたかも知れないし、追い詰めてしまったのかも知れない。

 後悔として残っている。

 人の想いや願いに、自由をみていた。

 似ていた。持ち合わせていたものが似ていた。ひとつも上手くいかなかったが、本気で大事に思った。ひとがどう言おうが、本気でそう思っていた。不格好かもしれないが、本気だった。想い出される。今年の秋で14年目となるのか。場面場面でなされていたやり取りを想い出す。

 “願っていたもの”にかさねた。

 

 その思いにかさねた。ひとつも叶うことのなかったものをかさねた。不器用ながらも、言葉を選んで発したものにかさねていった。

 ちいさくも丁寧に書いたであろう、一字一字に重ねた。叶うことのなかった想いや願いを、ちいさくも力強く書かれた文字に重ね、自由をみた。ひとつも叶うことのなかった想いや願いに、自由をみていたのだ。

 

 

Utada The Best

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  • 発売日: 2010/11/24
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